はじめに
休職中は「何もしないで休む時間」と思われがちですが、実は過ごし方次第で回復が進むことも、逆に遠ざかることもあります。この記事では、知らずにやってしまいがちな3つの“NG行動”と、その代わりにできる「回復を後押しする行動」を紹介します。
筆者も実際に休職経験があり、「休んでいるはずなのに、気分がどんどん沈む…」と悩んだ時期がありました。そんな体験をもとにお伝えします。
このガイドの対象者
初めて休職してどう過ごせばいいかわからない人
「このままでいいのかな?」「何かした方がいいの?」と不安になっている方にこそ、ぜひ読んでほしい内容です。
休んでいるのに「全然回復していない」と感じている人
回復していないように感じる原因が、実は“やってしまいがち”な行動にあることもあります。
回復を遠ざけるNG行動①:予定ゼロで1日中ゴロゴロする
“完全休養”が逆に不安や無気力を強めることも
心も体も疲れ切っていたときは、何もせずゴロゴロしているのが心地よく感じるかもしれません。ただ、それが何日も続くと「自分は何もできていない」と自己否定につながることもあります。
ポイントは「小さなリズム」作り
7時に起きる/10分だけ散歩する/昼ご飯を決まった時間に食べる——そんな小さな行動の積み重ねが、少しずつ回復を促します。
回復を遠ざけるNG行動②:SNSやネットに長時間ふける
情報過多・人との比較で自己否定が進むリスク
SNSやYouTubeは、手軽に気晴らしができる反面、他人の「充実した姿」と自分を比べてしまい、「こんな自分じゃダメだ」と感じることもあります。
“気晴らし”が“疲れの元”になることもある
動画を見続けて気がつけば夕方…という日が続くと、リズムは崩れ、回復どころか疲労がたまる原因にもなり得ます。
回復を遠ざけるNG行動③:「元気になったふり」をしてしまう
家族や主治医に心配をかけたくない気持ちから…
「もう元気そうだね」と言われたくて、明るく振る舞ってしまうことがあります。でも、その裏では「本当はまだつらい」という気持ちが隠れていることも。
無理な演技がかえって自分を追い詰める
“ふり”を続けていると、誰にも本音を言えなくなり、結果的に再発や長期化のリスクが高まります。正直に「まだ不安もある」と言える関係づくりが大切です。
回復を後押しする「代わりの行動」アイデア
小さな習慣づくり(日記・散歩・決まった起床)
決まった時間に起きて、1行だけでも日記を書く、外の空気を吸う——それだけで“生活している感覚”が生まれます。
誰かと「1日1回話す」を意識
コンビニの店員さんでも、電話での一言でもOK。人と関わることで、「ひとりじゃない」と感じられる時間ができます。
気持ちを紙に書き出すだけでもOK
「しんどい」「焦っている」など、心の声をノートに書くだけでも、感情の整理と軽減につながります。
実体験:筆者の休職中にやって失敗したこと
YouTubeばかり見て昼夜逆転→焦りが悪化
昼間寝て夜に動画を見て…を繰り返すうちに、自分でも「これはまずい」と思いつつ止められず、余計に焦って悪循環に陥りました。
「元気なふり」で周囲を安心させようとして再発
周囲を気遣って“頑張っているふり”をしてしまい、心の回復が追いつかずに再休職した経験があります。「弱さを見せる=迷惑」ではないと気づくまでに時間がかかりました。
よくあるQ&A
「何もしないのが一番じゃないの?」
完全な休養が必要な時期もありますが、少し元気が出てきたら「何か小さなことをやってみる」が回復につながることもあります。
「ついスマホばかり見てしまう…」
時間を決めてアラームを使う/“SNSを見ない日”をつくるなど、依存を減らす工夫を取り入れてみてください。
「家族が期待しているから明るく振る舞ってしまう」
「明るくしてくれてありがとう。でもまだしんどい部分もあるんだ」と伝えるだけで、家族も安心と理解の両方を持てるようになります。
まとめとメッセージ
やってしまってもOK、そこに気づいたことが回復の一歩
NG行動をしてしまうことは誰にでもあります。「自分ダメだな」と責めず、「気づけてよかった」と受け止めるだけでも十分です。
自分を責めずに“今日から少しだけ変えてみる”意識で
完璧な休職生活などありません。だからこそ、“少しずつ自分のペースで”を大切にしてほしいと願っています。
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